私たちの実践

「社長未満」から「本当の社長」へ育てていただきました

当社は、1926年に祖父が創業した建材メーカーです。設備拡大の失敗で、1981年に倒産。会社再建中に入社した私は、父に代わって35歳の若さで社長に就任しました。社員は会長の父を重んじ、私は社員への不満を父に訴えながらも、「父がいれば大丈夫」と思っていました。今思えば、「社長未満」の状態でした。

そんな中、頼みの父が脳梗塞で倒れたのです。すべてを背負わなければならないのに、当時の私には経営者としてのヴィジョンやイメージがありませんでした。業績も悪化の一途をたどり、「もう、どこから手をつけていいのかわからない」と、ストレスで心身が疲弊し、私は会社にも行けない状態になってしまいました。

「TL人間学セミナー」に参加したのは、その頃でした。高橋先生がつくられた教材シートに取り組む中、私は、社員に対して「わかってくれて当然」「来てくれて当然」「うまくいって当然」という気持ちで関わっていたことに気づき、「この心が会社の諸問題をつくっていた。原因は私だった!」と衝撃を受けました。

そこから、仲間の助力や切磋琢磨を頂いて、実践が始まりました。「わかってくれて当然」という心を転換するには「わかってもらう実践」で、「来てくれて当然」には「こちらから出かけてゆく実践」で、そして「うまくいって当然」には「様々な条件をつくって未来を見据える実践」で、社員に関わり続けました。

すると、あれほど言うことを聞かなかった社員との絆が生まれ、頼もしい同志になっていったのです。それに伴い、会社の業績も回復し、2017年は、ボトムだった2008年のリーマンショック時の2倍にまで上昇しました。コロナ禍の中でも業績は順調で、社員は元気に働いています。私自身、いきいきと働く社員の姿を見ることが何よりの歓びです。

あのまま変われなかったら、会社は再び倒産していたに違いありません。「社長未満」だった私を本当の社長に育て、人生も会社もまるごと変えてくれたのは、このセミナーです。 さらに皆で響働し、絆のある会社をつくってゆきたいと願っています。

昭和、平成、令和と激動の時代とともに様々な試練を経て、東洋スレートは間もなく100周年を迎える

社是は「誠実」、社訓は「響働」。まごころをもってお客様や事態に向かい合い、社員がお互いに心を響かせ合いながら仕事をする日々

TL人間学(魂の学)の学びを中心に置いての社内研修