私たちの実践

自らの心の成長が子どもたちの心の成長につながる

私が中学校の教師になった当時、現場には難しい問題や課題が山積していました。生徒が荒れて授業が成立しない。精神的に悩む生徒や人間関係に苦しむ生徒が後を絶たない……等々、次々に起こる事態や事件を前に、「私には無理」「もう手に負えない」と疲れ切り、深いニヒリズムに陥っていました。そんなとき、誘われて参加したのが、「TL人間学セミナー」でした。

高橋先生がつくられた様々な神理実践シートに取り組み、受講者の皆さんのさわやかでたくましい実践に触れ、私の中で何かが大きく変わってゆきました。「どうしようもない」としか思えなかった事態に道が見え、光が差してきたのです。

TL人間学(魂の学)に基づいて考えてゆくと、不思議なことに、どの問題についても、どのように向き合い、どのように対処すればよいのかが見えてきます。しかも、それは決して押しつけや強引な方法ではなく、どこまでも子どもを大切にする手立てであり、教師自身も元気や勇気が湧いてくる解決策でした。実際、それを実践すると、見事に学校現場にマッチし、問題の解決につながっていったのです。

また、心の教育や道徳教育について、有益なアドバイスと示唆を頂いたのも、このセミナーでした。自らの心の成長が、子どもたちの心の成長につながる── 。そのことを基に道徳の授業を行ったとき、 生徒たちは、「感動しました」「道徳が好き」「頑張ります!」と目を輝かせて話してくれるようになったのです。

私は今、小学校校長として勤務しています。悩み、苦しんでいた生徒や保護者が笑顔を取り戻し、元気になってゆく姿を目にすること以上の歓びはありません。いかなる試練が訪れようと、その解決と新たな創造へ導くメソッドを教えてくれるこのセミナーを、私は毎回楽しみにしています。

横尾俊美さん

かつては国語の教師だったが、TL人間学(魂の学)に出会い、感動し、道徳の授業のエキスパートをめざした。「子どもたちに生きる目的や使命に目覚めてほしい。道徳はそのための時間」と語る

音楽室

かつては「無法地帯」とあきらめていた現場で、今、力強く希望を語る

教室の黒板の前で

自作のワークシートやモデル、視聴覚資料を駆使した楽しい授業は、生徒たちにも人気が高く、講師として他校に招かれたり、全国大会で発表したりする機会も多い