テーマ「超少子高齢多死社会に新たな現実を切り開く――永遠の生命としての人間観・世界観に基づく医療で人間の内なる潜在力を引き出す」
11月23日(土・祝)、学術の発展において歴史ある学士会館において、「第33回トータルライフ(TL)医療学術集会」が開催されました(Zoomでも中継)。
テーマは、「超少子高齢多死社会に新たな現実を切り開く――永遠の生命としての人間観・世界観に基づく医療で人間の内なる潜在力を引き出す」。
医療関係者をはじめ500名を超える方々が参加され、様々な発表とともに活発な意見交換が行われ、大変な熱気に満ちあふれる場となりました(今回は、高橋佳子先生のお心からGLAの「受験生プロジェクト」で学ぶ中高生も参加)。
徳田安春氏の特別講演――「病気にならない生活の極意」
当日は、午前中のシンポジウムに続いて、わが国の総合診療の第一人者、徳田安春氏(群星沖縄臨床研修センター長)による特別講演が行われました。
演題は「病気にならない生活の極意」。徳田氏は、かつて長寿を誇っていた沖縄県の平均寿命が低下している背景に、アメリカナイズされた食事、車を多く使うことによる歩行の減少等があることを指摘し、その改善プランを県に提言していることに言及されました。
そして、「どうしたら高齢者が運動をするようになるのか」をテーマに、参加者にグループをつくって議論することを促し、その後、それぞれの発表の時間を設けるなど、講演でありながら参加者と一体になったアクティブな場となったのです。
講演全体を通じて、徳田氏が、何よりも人々の命、生活、人生を守りたいという願いから、医師という立場を超えて1人の人間として尽力されている姿が印象的でした。
「永遠の生命の人間観・世界観」を基に、分野を超えた未来創造への挑戦に向かう
その後、ポスターセッション、パネルディスカッション、シンポジウムを通して、多種多様なテーマで多くの発表が行われました。
そのいずれもが、直面する課題やテーマに対して「永遠の生命としての人間観・世界観」を基として解決に挑んだ実践の物語であり、その新たなチャレンジに活発な質疑応答が続きました。
医療のみならず福祉や教育分野での実践の発表もあり、分野を超えた連携によって、越えがたい壁を突破してゆく可能性とエネルギーが感じられました。
今回は、幼少時からGLAの「かけ橋セミナー」(親子対象)に参加して「魂の学」に触れて育った若手医療者からの発表が半数近くにのぼったことも特徴的でした。それらは、専門性の高い医療の根底に、人間を魂として見る「魂の学」がしっかりと据えられた実践であり、未来への新たな希望を感じずにはいられませんでした。
また、パネルディスカッションの中で、今後3年を目途に、TL医療研究会からTL医学会への飛躍を果たすヴィジョンが発表され、新たな未来創造への兆しが共有されました。
さらに、昨年に続いて、高橋佳子先生が会場にお越しになって、長時間にわたって1つ1つの発表を熱心にお聴きくださり、言葉を超えたエネルギーと歓びを頂く場となったのです。
参加者の声
これが「魂の学」が生み出す現実なのだと感動した
それぞれの方の 1年間の取り組みの集大成をご発表いただき、日々の活躍に感銘を受けました。「菩提心チャレンジ」「因縁果報ウイズダム」「7つの視点」、TL医療の医療観など、高橋先生が「魂の学」による神理実践を果たすためにつくられたメソッドに取り組み、治療において好転を生み出してゆかれた発表に、これが「魂の学」が生み出す現実なのだと感動しました。また、若い研修医の可能性や看護の重要性を感じ、TL医学会への飛躍に期待が膨らみました。
(60代女性・看護師・近畿)
「TL人間学」が医療現場で実践されることの希望を感じた
それぞれの発表がみな素晴らしく、感動しながら聞きました。こうして「TL人間学」が医療現場で実践され、具体的な好転の現実を生み出していることは、人類にとっての希望であると感じました。
(60代男性・経営者・東京)
医療・介護の今日的な現場における問題が取り上げられていることに感心
医療・介護の今日的な現場における問題が取り上げられていることに感心しました。とりわけ特別講演は素晴らしかったです。医療の問題は、社会全体の問題を反映していると感じます。医療、介護、経済の体制について、さらに理解を深めたいと思いました。
(70代男性・医師・北陸)
「魂の学」を基とするTL医療の可能性と希望を強く感じた
「魂の学」を基とするTL医療の可能性と希望を強く感じ、とりわけ「7つの視点」に基づく医療実践のパネルディスカッションが印象的でした。3年後のTL医学会への道に、私も少しでもお役に立ちたいと願っています。
(60代女性・歯科医・東京)
発表を聞いて、「私もあのような医者になりたい」と思った
パネルディスカッション「『7つの視点』に基づく医療実践」の3人の医師の話が心に残りました。自分の身を削って人のために働く姿はとてもかっこいいと思いました。誰かのために尽くすという精神は、日常生活の中でも非常に大切だと思うので、私も見習いたいです。特に能登半島地震の直後、危険な状況の中で、被災した人々を助けた方の発表は、「どうすればあのようになれるのだろう」と心を打たれました。私は将来、医者を志しているので、「私もあのような医者になりたい」と思い、とてもよい体験でした。
(10代男性・中学生・東京)
(文責:TL医療研究会)