「財務諸表入門講座」──会社の現状を正しく把握し、打開の道を切り開く

2020年12月15日
レポート
経営
財務諸表入門講座

数字の見方が変わり、会社の課題が見えてくる

新型コロナウイルスの感染拡大が日本経済にも甚大な影響を及ぼす中、厳しい現実に直面している経営者の方々のために、2020年4月~6月にかけて、「財務諸表入門講座」が4回にわたって開催されました。 TL人間学(魂の学)では、財務諸表に表れた数字は単なる数字ではなく、経営者の心を如実に現していると捉えます。多くの受講者が、財務諸表から自社の現状を正しく把握し、経営の立て直しに向かっています。

参加者の声

今まで、「自社の財務状況は把握している」と思ってきましたが、わが社の財務諸表を見た講師の方より、「財務諸表には、社長のこれまでの因(心)が色濃く現れている」と言われ、はっとしました。

私は今1度、社長就任時からの財務諸表を見直してみました。当時は累積赤字もあり、営業利益のほとんどを借入金の支払利息に充てている状態でした。このため、私は、「借金をなくせば、黒字になる」と、借金を減らすことばかり考えてきました。その結果、現在は、完全無借金になりました。

しかし、一方で、この20年間、無借金経営にこだわるあまり新規投資をせず、売上がほとんど伸びていないことがはっきりと意識化されました。「給料をそこそこ出し、会社が赤字にならなければよい。借金してまで無理な投資をしなくてもいい」と、自ら会社の成長を止めていたのです。しかも、在庫を極力抑えていたため、社員には忙しい毎日を強いていました。

業界再編の荒波を乗り越えるために、安定した経営をめざしていたつもりが、唖然としました。「売り上げの数字に、一喜一憂してばかりいてはいけない。経営には私の因(心)が反映されている。その因(心)を見とらなければならない」。とても勉強になりましたし、「私が知りたかったのはこれだ!」と思いました。

さらに、講師の方より、会社経営において「『挑戦』が課題」との指摘を受け、具体的に取り組んでいった結果、「売上減少を10%以内にする」「粗利益率を1%アップする」という目標や、商圏拡大の長期的な目標も現実になりつつあります。

TL人間学(魂の学)によって財務諸表を深く読み取ると、会社の弱点とそれを克服する道、さらには可能性を見つけることができると確信しています。

市原博さん(70歳・株式会社キョーエ 代表取締役社長)

市原博さん(70歳・株式会社キョーエ 代表取締役社長)