「かけ橋セミナー」が私の教育者としての原点

2020年12月15日
レポート
教育

大西栄蔵さん 東京都内公立小学校副校長・48歳

私は、現在、都内の公立小学校で副校長をしています。教育学部出身でない私が教員をめざしたのは、「かけ橋セミナー」(GLAが開催する親子対象のセミナー)がきっかけでした。「かけ橋セミナー」では、青年たちが様々なチームに分かれ、子どもたちをお世話します。踊りや歌を通じて元気を与える「アトラクションチーム」、野外研鑽を支える「フィールドチーム」、高橋先生が総合プロデュースされる神理劇をつくる「劇チーム」、そして子どもたちと寝食を共にして深く関わる「エイジェントチーム」などがあります。

かけ橋セミナー

私にとって大きかったのは、「エイジェントチーム」での鍛錬でした。「エイジェント」とは仲介者=「神様と子どもたちをつなぐ者」との願いを込めて高橋先生が命名されたものです。

その中で、私は、「子どもを魂と見る」とはどういうことかを学びました。おとなしい子、やんちゃな子、反発してくる子、のんびりした子……等々、様々な個性を持った子どもたちとの関わりの中で、ときには「どうしてこの子は言うことを聞いてくれないのだろう?」と途方に暮れることもあります。

そのときに、まず、「私の中に、この子にこういう態度を取らせてしまう原因はなかっただろうか?」と自らを振り返り、「この子はどんな背景を持ち、どんなことに関心があって、何に悩み、何を歓びとしているんだろう?」と相手の側に重心を置く。すると、私の中に「この子のことをもっと知りたい」という想いが生まれ、気がつくと、子どもたちの内なる願いが引き出されてゆく──。それが何よりもの歓びとなりました。そして、この体験が、私が教育者をめざす原点となったのです。

その後、私は小学校教諭の資格を取り、教壇に立ちました。そして、TL教育で学ぶ中で、「学校を、子どもたちの育みだけではなく、地域の中心として、学区の方々や親御さんたちが絆を育み合う場にしたい。さらに、卒業してからも子どもたちが戻ってきて自分を見つめ直し、新たに出発できるような場にしたい」という願いが、ますます強くなっています。

副校長という立場は、地域や行政にも関わることが多く、この願いを具現するために、貸し与えられた役割なのだと実感しています。これからも、絆を育む学校づくりに邁進してゆきます。

大西栄蔵さん