トータルライフ総合事務局

コラム「元気が出る経営と経済」Revitalized Economy & Management

第一回 文明のパラダイム転換をもたらす「TL(トータルライフ)人間学」

はじまりにあたって・・・新たなるパラダイムに向かう

私は現在、トータルライフ(TL)総合事務局の代表として、高橋佳子先生がご指導下さる経営、医療、教育など、専門分野の方々のためのセミナーのお世話などをさせていただいています。

今回「元気の出る経営と経済」の連載を始めるにあたって、まず、“今いかなる時か”“その時に応えるために何をすべきか”について考えてみたいと思います。

20世紀と21世紀のはざ間で二つの千年紀が交錯するこの時の節目に、高橋先生が提唱されている人間と世界のとらえ方に関わる新しいパラダイムである「TL(トータルライフ)人間学」は、まさに20世紀が積み残した大きな痛みを引き受け、解決し、次なる文明を創造する道をひらくために計り知れない力を抱いていると思います。

振り返ってみれば、経済という面では爆発的な発展を見た20世紀の文明にはこれを推進してきた前提に一つの割り切りがあり、無理がありました。それは目に見えるものだけを信じ、目に見えない、触れることのできないものは、本当はあっても無いことにする、という前提でした。現代文明の土台となった近代欧米の実証主義、科学主義の原点です。

しかし、それはよく考えると、その当時、目に見えない“精神世界”を土台とする権威に安住していた教会などによる不条理な束縛や、因習による不自由さから人々を解放したい、という願いから始まったことでした。そこから解き放たれた文明は確かに目に見える現象の世界において大きな飛躍を実現しました。

しかし、それによって脇におかれた“精神世界”の耕しはおろそかになり、“現象世界”の驚異的な発展とのアンバランスは拡大し続け、人間としてのありようにまで大きな歪みをつくることになりました。その歪みが放置できない程の痛みになったのが「今」という時だと考えられます。

だとすれば、誰もがもう対症療法ではなく、根本からの転換が必要だ、と考えている今、私たちがとるべき選択が何であるのか。その答えは自ら明らかなのだと思います。